三番瀬埋め立て計画の全面見直しを求めた
川口順子環境大臣へ、激励メッセージ
〜千葉県自然保護連合〜
川口順子環境大臣は(2001年)1月12日、三番瀬を視察し、「埋め立ての必要があるのか疑問がある。計画自体を全面的に考え直すべきだ」と述べ、計画に反対する意向を表明しました。また18日、産廃不法投棄現場の視察で銚子市を訪れた際も、同行した沼田武知事に対し、「慎重に対応してほしい」と、改めて埋め立て計画の全面見直しを求めました。しかし、沼田知事は埋め立て推進の姿勢を変えようとしません。
こうしたことから、川口環境大臣と環境省に対する激励メッセージが、全国各地から送られました。そのうち、千葉県自然保護連合のメッセージを紹介します。
激励メッセージ |
川口順子環境大臣様、並びに環境省の皆様へ
千葉県自然保護連合 代表 戸石四郎
三番瀬埋立て計画に関する環境省の姿勢を支持します
(千葉県自然保護連合からの激励メッセージ)
私たちは千葉県自然保護連合と申します。千葉県の自然と環境を守り育てるために活動し、現在30以上の団体と多数の個人会員で構成されております。
最近の私たちの活動は、三番瀬埋立て計画、小櫃川源流域のダム建設計画、小櫃川河口干潟の保全、残土・産廃からの県土保全などですが、特に三番瀬問題では、千葉の干潟を守る会、三番瀬を守る会、三番瀬を守る署名ネットワークとともに考え、行動してまいりました。そして、千葉県が1999年6月に示した見直し案についても、補足調査の結果を踏まえたものとは考えられないこと、あるいは下水道終末処理場、まちづくり支援用地などの事業の必要性について納得できる説明を千葉県が行っていないこと、すでに広大な埋立てが行われた東京湾においては、埋立て計画を全て凍結して東京湾の自然環境の回復を東京湾全体の視点に立って検討すべき時代に入っていることなどを理由として、埋立て計画の返上と新たな保全への検討を求めてきました。
そのような折に、川口順子環境相が三番瀬を視察され、「県計画の見直し」を求める発言をされたことに対し、私たち千葉県自然保護連合は敬意を表したいと思います。
思い起こせば1971年、尾瀬沼に林道を通す計画を初代環境庁長官大石武一氏が現地を視察され、建設大臣、群馬県知事、福島県知事を説き伏せて、途中まで進行していた道路建設を止めたことがありましたが、この三番瀬埋め立て計画も今回の川口環境大臣の発言によって良い方向へ大きく展開して欲しいものです。
また、千葉県海上町の産廃処分場問題に関する川口環境相の発言も地域住民に大きな勇気を与えています。業者寄りとも思える厚生省、無責任で曖昧な対応しかしない千葉県に対して、疲れを感じていた地域住民は、あらためて一日も早く循環型社会を実現させることを目標に、当面この産廃処分場問題に全力を尽くす力が湧いてきていることでしょう。私たち千葉県自然保護連合も、この産廃処分場問題により一層深く関わっていきたいと考えています。
諫早湾の潮止めに絡む有明海海苔漁不振の問題も発生し、多忙を極めているのではないかと思いますが、21世紀に地球環境を健全に維持するためにも、そして21世紀に人類が健康にそして安全に生きていくためにも、貴職が大きな力を発揮していく必要があります。奮闘を期待しております。そして、私たちも仲間を増やしながら、地域で地球環境を意識しながら地域の自然と環境を守り育てていく活動を続けます。
以上
2001年1月27日このページの頭に戻ります
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