三番瀬を守る署名ネットワーク 牛野くみ子
私が属する「三番瀬を守る署名ネットワーク」では、東京湾の奥に残された干潟と浅瀬「三番瀬」の保全を求める署名活動に取り組んでいる。今までに約19万5000人の署名を千葉県知事に提出した。
一昨年の諫早湾の潮受け堤防閉め切りの映像はショッキングだったせいか、多くの人が干潟に関心を寄せ、干潟の持つ重要性を理解している。こうした「干潟・浅瀬を守れ」の世論の声に押されてか、千葉県も当初の計画を縮小してはいるが、まだ埋め立て中止にまでは至っていない。
コスタリカでラムサール条約締約国会議が開かれ、日本からも多くのNGOが干潟の危機を訴えに、かの地に向かった。フィリピン政府が提出した干潟保全の勧告案は、条約事務局に受理された。干潟・湿地を守るのは世界の常識である。
行政は多くの人の声には耳を傾けて欲しい。埋め立て計画を撤回することに人々は拍手し、高く評価するだろう。人間も含めた生き物が生きられる道を探していこう。行政のかたくなな扉が開くように、大声で「干潟守れ、開けゴマ」。
(注)本稿は、1999年5月20日付け朝日新聞の「声」欄に掲載されたものです。
1999年5月の三番瀬観察会にて
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