「三番瀬を守る会」が県の見直し案に声明

〜「白紙撤回に全力尽くす」〜




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 三番瀬の埋め立て問題で、県が(1999年)6月9日に「当初計画の7分の1以下に面積を減らす」と発表した見直し案に対し、船橋市の「三番瀬を守る会」は6月10日、「県の計画変更は計画撤回を求める県民世論に県が動かされた証拠」と自らの運動の成果をたたえた後、「市川二期地区の猫実川河口付近の埋め立て部分90ヘクタールは、100種類以上のプランクトンが生息し、稚魚のえさの供給源になっている」など5項目を挙げ、「見直し案は環境、財政面から県民の利益にかなうものではない。今後も計画の白紙撤回を求めて全力を尽くす」との声明を出した。

(読売新聞・千葉版、1999年6月11日付け)






 千葉県の市川二期・京葉二期計画の

 見直し案に対する声明


 6月9日、千葉県は三番瀬の埋め立て計画見直し案を明らかにしました。
 この案は、現埋め立て計画の面積を7分の1(101ヘクタール)に縮小し大幅な見直しとなっています。
 この計画変更は、三番瀬を守り、三番瀬の埋め立て計画撤回を求める20万署名等にあらわされている県民世論に千葉県が動かされた結果です。しかし、大幅縮小とはいえ100ヘクタールを超える(谷津干潟の2.5倍)埋め立てを進めるものとなっており、依然として三番瀬の生態系に大きな影響を与えるものとなっています。

  1. 市川二期地区の(猫実川河口付近の埋め立て部分)90ヘクタールは、100種類以上のプランクトンが生息し、稚魚の餌の供給源となっています。海水浄化の点でも(3次処理−脱窒)欠かせない場所になっています。

  2. 下水道終末処理場用地(20ヘクタール)を埋め立て地に作る計画になっているが、流域下水道による処理方法そのものが建設省でも見直されてきており、抜本的な再検討が必要である。

  3. 京葉二期地区の11ヘクタール埋め立て予定地には、スズガモをはじめとする鳥類や底生動物や魚類が生息しており、三番瀬の重要な一部をなしている。

  4. 第二湾岸道路は、過去の道路計画をそのまま進めようとするものであり、渋滞解消の根拠はまったく明らかにされていない。更に、車による地域の環境破壊により、新たな公害の発生源とも成りかねない。

  5. 船橋港の再整備については、川崎港など周辺の港湾の現状を見ても、大型船のくる保証は無く、巨大な税金の無駄遣いとなりかねない。


 以上、5つの点を見ただけでも、今回提案されている見直し案は環境面からも財政面からも県民の利益にかなうものとは言えないことは、明らかである。

 三番瀬を守る会は、今こそ千葉県に対し「三番瀬埋め立て計画の白紙撤回」を求めて県民と共に全力を尽くすものである。

  1999年6月10日

三番瀬を守る会 代表 田久保晴孝  








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