悪評のバブリックコメント

〜意見は「聞いただけ」〜

千葉県自然保護連合事務局


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 『東京新聞』(2008年3月15日)の「こちら特報部」がパブリックコメント(意見公募手続き)の問題をとりあげています。タイトルは「ご意見は『聞いただけ』/国の公的機関導入 パブリックコメント」です。


■「通過儀礼」「アリバイづくり」

 一部を紹介すると、こうです。
    《「通過儀礼」「アリバイづくり」──。こんな悪評が立っているのが、国の公的機関に導入されているパブリックコメントだ。省庁などが命令などを制定、改正する際、広く国民の声を聞こうという趣旨なのだが、実際は「聞いただけ」。懸命に意見を書いた人のストレスは膨らむ一方だ。》

    《総務省によると、06年度に全省庁が求めた案件の総数は約750件。行政手続法の対象外である地方自治体(1870団体)でも昨年10月1日現在、約32%の団体が条例などでこの制度を導入した。
     ところが、建前とは裏腹に評判が悪い。なぜか。例えば厚生労働省が07年1月31日から3月1日に公募した「新型インフルエンザに関するガイドライン(フェーズ4以降)」案のケースをみてみる。寄せられた件数は179人から415件。意見とそれへのコメントは公開が義務付けられているが、それをみると大半のコメントが「今後の 検討課題にさせていただきます」。
     21件が何らかの形で取り上げられたが、大半は案文の「てにをは」修正と記述の増量程度。やや踏み込んだ点といえばわずかに1件、医師からの「小児は小児科医でないと診察が難しい」という指摘が修正に生かされた。》

    《パブリックコメントへの不満には、「募集期間が短すぎる」や「提示された案がこなれておらず難解」といった声もある。
     同制度を利用したある団体幹部は「ある審議会の答申案について、こちらが意見を作成している間に、すでに修正案が審議委員の間に出回っていた」と振り返る。この場合、パブリックコメントは単なるアリバイづくりのために、官僚が最初から原案と修正案を2つ用意していた可能性が高い。》
 この記事は、国の省庁や自治体が実施しているバブリックコメント(パブコメ)の実態を見事にえぐっています。


■千葉県のパブコメも「形だけ」

 たとえば千葉県です。施策や条例案などが数多くパブコメにかけられていますが、寄せられた意見はまったくといってよいほど無視です。パブコメは「形だけ」、あるいは「アリバイづくり」になっているのです。

(2008年3月)






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