好天の下、三番瀬のすばらしさを堪能

〜「三番瀬であそぶつどい」に160人〜





 5月20日(日)、三番瀬のすぐれた自然を多くの人に知ってもらおうと、船橋海浜公園前で「三番瀬であそぶつどい」が開かれました。主催したのは「三番瀬で遊ぶ会」実行委員会です。すばらしい好天の下、160人が参加しました。
 午前の催しは、三番瀬の自然観察会。“三番瀬の生き字引”と呼ばれている田久保晴孝さんの案内で、干出した干潟を素足で歩いたり、干潟をスコップで掘ったりして、カニやアサリ、ゴカイ、鳥など、たくさんの生き物を観察しました。
 観察した鳥は、ダイサギ、コアジサシ、キョウジョシギ、ハマシギ、オオソリハシシギ、ダイゼン、ミユビシキ、アジサシなど。ダイビングを繰り返しながら魚を捕ろうとするコアジサシなどを間近に見ることができ、参加者は満足げでした。
 観察会のあとはアサリ汁をごちそうに。アサリは船橋漁協の大野一敏さんが三番瀬で採って寄付してくれたものです。「おいしい!」と、たいへん好評でした。
 午後は、「三番瀬ヤミ補償裁判を支援する会」のメンバーによる「三番瀬笑劇場」です。三番瀬埋め立て計画をめぐり、金融機関が漁協に「転業準備資金」として43億円を融資したことや、その融資が事実上の「事前漁業補償」であったこと、そして、56億円にふくれあがったその利息を県が肩代わりして支出したことの違法性などをおもしろおかしく寸劇で表現してくれました。
 寸劇の終わりに、「三番瀬ヤミ補償裁判」(三番瀬公金違法支出訴訟)の原告弁護団を代表して中丸素明弁護士があいさつし、提訴にいたった理由として、(1)貴重な三番瀬を埋め立てからなんとしても守りたい、(2)ムダ公共事業をやめさせたい、の2点があることを述べました。
 次は、三番瀬をテーマにした俳句づくりです。三番瀬に足を踏み入れた感想や思いなどを参加者が俳句にしました。選考の結果、つぎの3点が特選になりました。

  • 守りたい この三番瀬 そして君 (千葉商科大生)
  • 弟と 貝を拾った 夏の海 (小学生)
  • 瀬がよせる 卯波(うなみ)と風と バンダナと (サラリーマン)

 俳句づくりと併行して、凧あげもおこないました。凧は木製の大きなものなので、組み立てにけっこう時間がかかります。「三番瀬を残そう」「三番瀬をラムサール条約に登録させよう」「地球を守ろう」「子供たちの未来を」などのさまざまな願いを書いた凧がつぎつぎとあがると、そのたびに歓声があがりました。
 「Like a Bird 三番瀬」の藤森さんがパラグライダーで三番瀬上空を飛行した後は、フィナーレのリレートークです。参加者が三番瀬への思いなどをつぎつぎと語ったり、訴えたりしました。次はその一部です。
  • 「シギ類などは、三番瀬が満潮になると船橋海浜公園内のプールや近くの倉庫会社の敷地などに移動している。三番瀬を残すことは大切だが、満潮時に鳥がやってこれる場所を陸域に確保することも必要」(行徳野鳥観察舎友の会・東さん)
  • 「鳥が大好きで、何年も観察をつづけている。三番瀬があるために、コアジサシなどの渡り鳥がオーストラリアやシベリアなどを行き来できる。そんな大切な場所だから、なんとしても守り抜きたい」(日本野鳥の会東京支部・今関さん)
  • 「東京都有明北の通称・十六万坪は東京湾奥部で最後に残った浅瀬で、ハゼなどがたくさん生息している。そんな貴重な浅瀬を石原都知事は強引に埋め立てようとし、工事をはじめた。私たちは、埋め立て工事をやめさせ、自然海岸にできるだけ近い形に復元させて、三番瀬のような海浜をつくりたいと運動している。ぜひ協力をお願いしたい」(東京湾有明北埋め立てに反対している三浦さん)
  • 「今朝の朝日新聞でも報道されたように、アメリカではダムをつぎつぎと撤去している。千葉でも、堂本知事が三番瀬埋め立て計画を白紙撤回する方向でがんばっているが、これは民意が変わつつあることの反映だ。貴重な自然を守るためにがんばりたい」(千葉県野鳥の会・荒木さん)
  • 「東京都葛西臨海公園に飛来するスズガモは、三番瀬と行き来している。三番瀬が埋め立てられたら、葛西への飛来にも大きな影響がおよぶ。だから、三番瀬の保全には大きな関心をもっている」(飯田さん)
  • 「三番瀬にははじめて来た。東京湾は汚れていると思っていたが、実際に来てみて、かなりきれいという印象をもった。アサリ汁もたいへんおいしかった」(千葉大生)
  • 「この美しい三番瀬を未来に残すために努力を惜しまない決意を固めた」(千葉商科大生)
  • 「千葉の自然はどんどんつぶされつつある。堂本知事を支えながら、房総の自然を、そして三番瀬を守っていきたい」(習志野市・井村さん)








"三番瀬の生き字引”田久保晴孝さんなどの熱心な案内で、さまざまな鳥を観察。








三番瀬は初めて、という参加者もたくさんいた。ダイゼンやキョウジョシギなど、初めてみる鳥に感激。








干潟を掘ってアサリやゴカイなどの生き物をたくさん発見。三番瀬が“生きている干潟”であることを実感した。








三番瀬で採れたアサリのみそ汁は大人気だった。








「三番瀬ヤミ補償裁判を支援する会」のみなさんは、ヤミ補償のいきさつや違法性などを寸劇にしてくれた。








「三番瀬をラムサール条約に登録させよう」などと書いた大凧をあげるところ。








青空に高く舞い上がった大凧。「三番瀬を守ろう」などと書いた凧がいくつも空を舞った。








スタッフのみなさん。









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