猫実川河口域の豊かな自然を実感

〜千葉の干潟を守る会と千葉県自然保護連合が観察会〜




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 千葉の干潟を守る会と千葉県自然保護連合は2001年6月24日、三番瀬市川側の猫実川河口域の現地を観察しました。案内してくれたのは、ここで30年間、ハゼを釣ったり、密漁船を監視している「三番瀬ハゼを守る会」の山本さんです。
 地元の市川市長や行徳漁協などは、この猫実川河口域について、「ヘドロがたまっている」とか「汚れた海域」などと言い、埋め立ての必要性を盛んに主張しています。しかし、ここは汚いどころか、ハゼやスズキ、フッコなどの魚やカニがたくさん採れます。それで、密漁船が頻繁にやってきます。密漁船はサシ網をつかうので、稚魚もごっそり採ってしまいます。カモ類もかかってしまいます。そのため、「三番瀬ハゼを守る会」は、密漁船からハゼなどを守るために監視を毎晩つづけています。それほど、ここは豊かな浅瀬なのです。
 参加者は、そんな生命力豊かな海域をたっぷり観察しました。小舟で水深10センチぐらいのところに渡ると、海水は透明で、たいへんきれいです。ハゼの子どももたくさん泳ぎ回っていました。
 干出部分は、泥ではなく砂となっていて、カニやゴカイがたくさんいました。アカニシやその卵もたくさん発見しました。大人も子どもも、参加者は大喜びです。
 市川市長などはここを「ヘドロ化している」と言っていますが、じっさいに現地に足を踏み入れてみると、それが大ウソであることが分かります。市川市長や行徳漁協の幹部などは、猫実川河口域をなんとしてでも埋め立てたいたいためにウソをついているのです。
 参加者は、猫実川河口域が、東京湾に生息する魚類を育てる「いのちのゆりかご」となっていることを実感。「なんとしてでも、ここの埋め立てをストップさせ、未来に残したい」などと感想を述べあいました。








干出部分へは、ロープを引っ張り、小舟で渡りました。








海水は透明で、たいへんきれいです。ハゼの子どもがたくさん泳ぎ回っています。臭いもまったくしません。








干出部分は砂質の干潟です。ゴカイもたくさん生息しています。








干出部分は、カニやアナゴ、アサリの穴だらけです。多様な底生生物が生息しており、活発な浄化作用が行われていることが分かります。








砂を掘ると、たくさんのゴカイを発見できます。








アナジャコもたくさん発見しました。写真は1年もののアナジャコです。








ワタリガニの脱皮跡はたいへんきれいです。








猫実川河口域は浅海域(浅瀬)ですが、大潮時には立派な干潟が現れます。








アカニシがたくさんいるのには驚きました。写真は、アカニシとその卵です。卵は、長刀(なぎなた)に似ていることからナギナタホウヅキとも呼ばれています。








参加者は、猫実川河口域が“生命のゆりかご”となっていることを実感。埋め立てなどの破壊行為から守りぬくことの大切さを感じました。









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