退職教職員65人が三番瀬を見学
〜三番瀬の豊かさに感動〜
2015年5月24日、「千葉退職教職員の会」の人たちが三番瀬を見学しました。参加者は65人です。県野鳥の会や県自然保護連合など三番瀬保全団体のメンバーが案内しました。
飯盛り大仏も参拝
見学会のテーマは「三番瀬体験と船橋大神宮周辺の歴史散策」です。前日(23日)は船橋大神宮、船橋御殿跡、船橋漁港、三田浜塩田跡などを歩いてまわりました。飯盛り大仏も参拝しました。
飯盛り大仏は船橋市の本町3丁目にあります。佐倉宗吾の漁師版『船橋三番瀬物語 飯盛り大仏』(津賀俊六作、東銀座出版社)の題材となった大仏です。この作品は江戸時代の物語です。横暴な権力にたいし、牢死して三番瀬を埋め立てから守った漁民惣代二人の生きざまを描いています。
埋め立て計画白紙撤回などに大きな拍手
二日目は三番瀬を見学です。オリエンテーションでは、田久保晴孝さんらが三番瀬の歴史・現状や保全運動などを説明しました。署名を30万集めるなどねばりづよい運動によって2001年9月に埋め立て計画を白紙撤回させた、と話したら大きな拍手です。
埋め立て計画を白紙撤回したあとも県は第二湾岸道路を三番瀬に通そうとしていること、そのために猫実川河口域の人工干潟造成に県が躍起になったことを話しました。
今年の2月県議会で諸橋副知事が三番瀬保全団体の主張を全面的に認め、人工干潟造成を断念するような発言をしたことも説明しました。ここでも大きな拍手です。
三番瀬保全団体は、三番瀬を守り抜くための一環として八千代松陰高校演劇部による「船橋三番瀬物語 飯盛り大仏」を「みやもと三百人劇場」(船橋市宮本公民館)で上演しました。大盛況でした。
三番瀬の豊かさに感動
オリエンテーションのあとは、三番瀬の干潟を観察したり、潮干狩りをしたりしました。潮だまりではたくさんの小魚が泳ぎ回っています。ハゼやボラの稚魚です。干潟にはコメツキガニもたくさんいます。熊手や手で干潟を掘るとアサリやシオフキガイが採れました。 三番瀬の名物となっているホンビノスガイも採れました。ホンビノスガイをみたのははじめてという人がほとんどです。 潮が引いたあとの干潟にボラの稚魚が20匹以上死んでいました。潮だまりが干上がったために死んだものです。ギマもみつかりました。ギマも干上がって死んでいました。 タマシキゴカイの卵塊や糞塊がそこらじゅうにあります。ぶよぶよしたゼラチン質の卵塊をみせながら、こんな説明をしました。「この卵塊には何万個という小さな卵が入っている」「ゴカイやアサリ、シオフキガイ、稚魚などは魚や水鳥の大切なエサとなる。三番瀬はそういう生き物が豊富なので、日本有数の野鳥の飛来地となっている」 みなさんはびっくりです。 残念ながら、水鳥はみることができませんでした。もともと水鳥が少ない時期です。そのうえ、平日だというのにたくさんの潮干狩り客でにぎわっていました。 大勢の団体客が貸切バスでやってきました。潮干狩り場だけでなく、干潟や浅瀬の全域に潮干狩り客がいました。これでは水鳥はやってくることができません。 それでも、参加者のみなさんは感激です。さまざまな生き物をみることができたからです。こんな感想が寄せられました。
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「三番瀬にたくさんの生き物がいることを実感した。潮干狩り客も大勢いた。大都市のすぐ近くにすばらしい自然が残っている。ずっと残していかなければならない」
三番瀬を見学した「千葉退職教職員の会」の人たち
干潟を掘ったら、アサリ、ホンビノスガイ、
ゴカイなどがたくさんの生き物がいた
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