三番瀬を守る署名ネットワークが
三番瀬埋め立て問題で
清水環境庁長官に要望書
「三番瀬を守る署名ネットワーク」は(1999年)10月26日、環境庁長官に対して、千葉県が第7回ラムサール条約締約国会議の決議を実行するよう求めることなどを記載した要望書を提出しました。
要望書の内容は次のとおりです。
清水環境庁長官あての要望書 |
1999年10月26日
環境庁長官 清水嘉与子 様
三番瀬を守る署名ネットワーク
代 表 大浜 清
要 望 書
このたび、環境庁長官へ就任され、早速三番瀬へ視察されたことに敬意を表します。
千葉県が進めている「市川2期・京葉港2期計画見直し案」(以下「見直し案」と略す)については、歴代の長官とも大きな関心を寄せられ、特に真鍋前長官にはたびたび現地を調査され、環境庁として三番瀬保全の立場を取られたことに感謝しています。
「見直し案」を急いで決着しようとしている千葉県に対して、私たちは環境庁がこれまで取られてきた干潟保全の姿勢を貫かれるよう期待し、下記の通り要望します。
なお、私たちが訴えている「三番瀬埋立計画撤回」の要請署名は、10月22日現在212,960名に達し(19万5千名分は千葉県知事に提出済)、私たちは白紙撤回まで継続することを申し添えます。
記
- 千葉県の補足調査、環境庁の干潟調査等の科学的知見を踏まえて、三番瀬の現状を正しく把握していただくこと。
- 千葉県の「見直し案」に対しては、環境庁の干潟保全の姿勢を踏まえつつ、公害、都市環境等を含む総合的な環境影響調査を行うようよう求めること。
- 千葉県に対し、第7回ラムサール条約締結国会議(コスタリカ)の決議「潮間帯湿地の保全と賢明な利用の促進に関する決議」が確実に実行されることを求めること。
添付書類
1.第7回ラムサール条約締結国会議決議「潮間帯湿地の保全と賢明な利用の促進に関する決議」
2.千葉県知事宛要望書(案)
添付書類
千葉県知事あての要望書(案)
1999年10月 日
千葉県知事 沼田 武 様
三番瀬を守る署名ネットワーク
代表 大浜 清
要 望 書
日ごろ、県政へのご尽力に敬意を表します。
県が進めている「市川2期・京葉港2期計画」について、去る6月19日開催の第3回計画策定懇談会で「見直し案」が公表され、同会の議論の中で環境影響予測や土地利用の必要性など一層の調査検討が求められ、現在県で調査検討中とのことです。
この間、新聞報道によれば、9月2日の企業庁長の記者会見、10月4日の県議会における知事答弁において「(埋立面積は〉できるだけたたいたので、縮小はない」、「策定懇は第4回ぐらいで決着してほしい」等が表明されました。また、8月31日に行われた私たちのの話し合いにおいて、私たちがラムサール条約に基づく国際的責務を質問したところ、「急に言われても答えようがない」と答えるなど、誠意ある態度が示されませんでした。
「見直し案」公表後のこのような県の対応に対して、私たちは次の通り要望します。
記
- 「見直し案」は白紙撤回すること。
- 計画策定懇談会の運営について、公正・慎重な審議ができるよう、充分な資料の提出等協力することとし、いやしくも「決着」などの予断を与えないこと。
- 「見直し案」には、第2東京湾岸道路の位置変更等による重大な環境影響が見込まれるので、総合的な環境影響調査を実施し、必要ならば策定懇の回数にこだわることなく慎重に調査検討を行い、将来に禍根を残さぬこと。
- 第7回ラムサール条約締結国会議(コスタリカ)の決議「潮間帯湿地の保全と賢明な利用の促進に関する決議」に基づき、締約国の一自治体として条約の責務を果たすこと。なお、本件は環境庁と充分連絡を密にして実行すること。
添付書類
1.第7回ラムサール条約締結国会議決議「潮間帯湿地の保全と賢明な利用の促進に関する決議」
2.環境庁長官宛要望書(写)
★関連ページ
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