干潟はすばらしい
〜コメツキガニとホソウミニナの水槽飼育から〜
田久保晴孝
21cm×38cmの水槽に砂を斜めに入れ(平均10cm)、そこに海水を入れて、コメツキガニとホソウミニナを日光があたる所で飼育しています。とくに餌はやっていません。
コメツキガニは、小さな個体を1匹入れてから2年、丸々とした親ガニ(♀)に成長しました。約800cm2の干潟表面にある砂粒に発生したケイソウ(珪藻)などの微生物を食べて育ったのです。
同様の餌をとるホソウミニナも、30個体以上をこの面積で養っています。
ケイソウは、光合成して自ら栄養分や酸素を作り出す独立栄養生物であり、食物連鎖の出発点です。干潟や浅瀬は、森林に匹敵する生物生産量があることを日々実感しています。
コメツキガニは、夜間に採餌しているようで、昼は巣穴に入っています。(自然の干潟では、潮の干満にあわせ、干出時に餌をとっています)
ホソウミニナは、この小さな水槽の中でも自然繁殖をしています。谷津干潟や小櫃川で多量に増殖している理由の一つはここにあります。
しかし、三番瀬ではこのホソウミニナがみられません。
(2008年9月)
★関連ページ
- 東京湾干潟考(田久保晴孝、2008/8)
- 三番瀬の生命力・復元力はすごい!〜三番瀬自然観察会(2008/9/7)
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