三番瀬をラムサールに
〜署名ネットが三番瀬海浜公園で集会〜
三番瀬のラムサール登録署名などをすすめている「三番瀬を守る署名ネットワーク」(田久保晴孝代表)は、「海の日」の(2006年)7月17日、ふなばし三番瀬海浜公園の海辺で「三番瀬をラムサールに 2006」と題する集会を開きました。
時おり雨が降るあいにくの天気でしたが、100人が参加。午前9時30分から午後4時まで、自然観察会やミニ・ジャズコンサート、リレートーク、写真展示、微生物の顕微鏡観察、ゴミ拾いなどをおこないました。
◆さまざまな生き物を観察
自然観察会では、田久保晴孝さんらの案内で、鳥や底生生物、魚、植物など、さまざまな生き物を観察しました。
鳥はセッカ、ウミネコ、カワウ、モズ、チュウシャクシギなど。底生生物は、タマシキゴガイの卵塊、ヤドカリ、アサリ、ツメタガイなど。植物は、浜辺で自生しているハマニンニク、コウボウシバ、ツルナ、コマツヨイグサ、アレチマツヨイグサ、アメリカネナシカズラなどです。
植物は、参加者の大半がはじめて知ったものばかりです。とくに、ピンク色の花をつけたコマツヨイグサや、きれいな黄色の花を咲かせたアレチマツヨイグサなどは、みんな印象深く感じたようです。
◆ミニコンサートとリレートーク
ミニコンサートでは、女性4人の「ファニービー」がすばらしいコーラスを披露してくれました。
リレートークでは、何人もの参加者が三番瀬への思いや保全の決意などを表明してくれました。
こんな発言がされました。
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「日本は開発先進国だが、自然保護では後進国である。干潟や浅瀬を埋めて人工干潟をつくるという世界の笑い物だ。しかし、千葉県などは三番瀬でそれをやろうとしている」
「この浜辺が“船橋海浜公園”から“ふなばし三番瀬海浜公園”へ名前に変わったことに大きな意味を感じている。これまでは、自然保護団体が“三番瀬”という名を意識的に使っても、県や船橋市などは“三番瀬という名はない”と言い張り、絶対に“三番瀬”という名を使おうとしなかった。しかし、今は“三番瀬”という名を県も市もどんどん使っている。流れが大きく変わったことを示していると思う」
「環境省は、昨年のウガンダ締約国会議で三番瀬をラムサール登録することに積極的だった。しかし、地元が消極的だったため、見送りになった。環境省はにがにがしく思っているはずだ。次回の韓国(2008年締約国会議)では登録できるようがんばりたい」
「幕張の浜や検見川の浜などの人工海浜には何回も行ったが、三番瀬は初めて来た。磯の香りがして、いかにも海だなと感じた。本物の干潟と人工海浜の違いを実感した」
「うっかりすると、何かつくらないと自然保護にならないと言う人がでてくる。三番瀬がラムサール登録されると、ビジターセンターをつくり、その前面の海は立入禁止ということにもなりかねない。そうではなく、何もつくらないで今のままの三番瀬を次の世代に残すことも重要なことだ」
「三番瀬円卓会議がまとめた再生計画案はなかなかすぐれていると思っているが、その後にできた三番瀬再生会議はかなり開発側(県)の意向にそった運営がされている。第二湾岸道路を三番瀬に通すという動きも強まっている。21世紀は環境の世紀と言われている。三番瀬の保全とラムサール登録をめざしてがんばりたい」
「三番瀬の浦安寄りに位置する猫実川河口域は、今年3月、イシガレイの赤ちゃんがたくさんいた。このようにいろいろな生き物がたくさんいるのに、この海域を“死んだ海”と言っている人がいる。これはなぜなのか、と思う。あるがままに見ることが大切だ」
◆練馬区の小学生も飛び入り参加
東京の練馬区から三番瀬にやってきた小学生十数人もリレートークに飛び入り参加し、4人が発言してくれました。
4人は
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「大きなクラゲを見ることができた」
「教科書に載っていたのと同じものを見ることができて、よかった」
「東京湾はきれいでないと思っていたが、海水がすごくきれいだったのでびっくりした」
リレートークのあとは、練馬区の小学生たちも参加し、全員で海辺のゴミ拾いを行いました。
なお、集会の様子は、当日(7月17日)夜8時45分放送のNHK総合テレビ「首都圏ニュース845」で放映されました。
観察会
浜辺に咲いていたコマツヨイグサ
アレチマツヨイグサ
干潟をスコップで掘ると、アサリなどがたくさんとれる
いろいろな生き物をとって大喜びの子どもたち
干潟の生き物について教えてもらう
ミニコンサートでは、女性4人の「ファニービー」がすばらしいコーラスを披露してくした
「三番瀬を守る署名ネットワーク」の田久保晴孝さんが三番瀬を紹介
小学生によるトーク
スタッフで記念撮影
最後は、みんなでゴミ拾い
★関連ページ
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