ガソリン税でムダな道路を造りまくっている

〜そんなもののために「リッター25円」の税金を払い続けるのか〜

公共事業と環境を考える会

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 いまの国会は「ガソリン国会」とよばれています。道路財源の暫定税率維持か廃止をめぐって与野党が真っ向から激突しているからです。
 この件について、『週刊ポスト』の2月8日号が的確な批判をしています。記事のタイトルは《ガソリン税喰い! これが列島「ムダな道路」総覧だ》です。


■批判されるべきは、
  道路利権を我が物顔にしてきた自民党

    《一体何の議論がされているのか。福田首相は「ガソリン25円値下げ攻勢」に出る民主党を「党利党略の政治だ」と断じている。暫定税率期限切れタイミングを見計らって騒ぎ立てる様をいい当てている面もあるが、それは長く道路利権を我が物顔にしてきた自民党にこそ向けられるべき批判の言葉ではないか。
     国民不在の論争で国会が空転しようとも、造られてきた「ムダな道路」を隠すことはできない。“動かぬ証拠”は全国各地に残されている──。》
 このように書き、「ムダな道路」の“動かぬ証拠”をいくつかあげています。

 たとえばこんな道路です。
  • 1分間に約3台しか車が通らない総事業費655億円の道路(=山陰自動車道・宍道〜出雲間)。この道路は、自民党道路族のドン、青木幹雄・前参院議員の働きかけでつくられており、トンネルは「青木トンネル」と呼ばれているそうです。

  • 交通量がまばらな国道なのに立体交差=北海道の春別道路。鈴木宗男氏が建設に尽力したので、地元では「ムネオロード」とか「ムネオ交差橋」と呼ばれているそうです。


■採算も経済効果も度外視して巨大道路網推進

 同紙はこうも記しています。
    《自民党議員は「地方にもっと道路を」と叫ぶが、こんな道路をガソリン税で全国に造りまくっているのだ。》

    《それでも、自民党と自治体はガソリン値下げに猛反対し、本来の税率の2倍の暫定税率を今後10年間も延長しようとする。なぜか。別掲のリストがその答えだ。国交省は東京湾の入り口にトンネルを掘り、伊勢湾の湾口を橋で結ぶ。さらに和歌山県から四国にもう一本の橋を架け、四国と九州・大分にも長大なトンネル道路を建設しようという採算も経済効果も度外視した巨大道路網を計画している。「地方のため」と国民からガソリン税をむしりながら、まだ税を喰い続けようとしているのだ。
     「生活者が主役の社会」という福田自民党も、「国民の生活が第一」を掲げる小沢民主党も、スローガンを踊らせるばかり。リッター25円のガソリン税を取ってまで必要な道路がどれだけあるのか、生活者の視座で不毛な国会論戦を、最初からやり直したらどうか。》


■千葉県内で進行中の大型道路建設プロジェクト

 同紙は「まだまだある全国で進行中の大型道路建設プロジェクト」のリストを載せています。その中には、千葉県に関係する道路も3本含まれています。

(1)東京外郭環状道路 (外環道)
     東京都大田区から千葉県市川市までを結ぶ環状線計画。関越道から東名高速までの約6キロだけで事業費は1兆6000億円とされる。
(2)首都圏中央連絡自動車道(圏央道)
     外環道のさらに外側を通して横浜市と千葉県木更津市を結ぶ総延長約300キロの環状道路。一部区間は開通しているが、残りの事業費は3兆円近い。
(3)東京湾口道路
     東京湾の入り口に当たる神奈川県横須賀市と千葉県富津市を結ぶ全長17キロの地域高規格道路。未着工で現在は調査中の段階。

 このほかに、いまは構想にとどまっている第二湾岸道路も建設促進です。

 同誌紙が書いているように、自民党は、こうした道路を建設しつづけるために、暫定税率を今後10年間も延長しようとしているのです。
 付け加えれば、堂本知事もこれらの道路を積極推進です。

(2008年1月)










第二湾岸道路の予定ルート








★行政関係ホームページ(道路計画)

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