〜県議会の三番瀬問題特別委員会〜
2005年12月19日、千葉県議会の三番瀬問題特別委員会が開かれました。議題は「市川塩浜地区護岸改修整備」と「江戸川第一終末処理場」です。
委員会では、三番瀬海域の一部をつぶす護岸改修計画について、共産党の丸山慎一議員や、市民ネット・無所属市民の会の吉川洋議員から厳しい批判の意見がだされました。
■絶滅危ぐ種が復元するかどうかわからないのなら
改修はやるべきでない
護岸改修によって、たとえば改修予定地に生息しているウネナシトマヤガイは全滅します。ウネナシトマヤガイは、千葉県のレッドデータブックに掲載されている絶滅危惧種です。
県の担当課長は、「護岸工事によってウネナシトマヤガイはいったん絶滅するが、護岸改修後に復元されると予想される」と説明しました。
そこで丸山議員が、県の自然保護課長に「本当に復元するのか」と質しました。自然保護課長の回答は、「復元されるかどうかわからない」です。丸山議員は「復元するかどうかわからないのなら、改修はやるべきでない」ときびしく批判しました。
丸山議員はまた、「市川海岸塩浜地区護岸検討委員会や三番瀬再生会議では、1名の委員が護岸改修の事業計画案に保留したが、それはこういう問題があるからではないのか」と述べました。
吉川議員は、「県や市川市は、今の直立護岸は危険性が高いと言っている。しかし、市川市は、護岸の隣接後背地に託老所を設置している。これは、危険性が高いということと整合性がとれない」などと矛盾を指摘しました。
■江戸川第一下水処理場建設計画も問題あり
「江戸川第一終末処理場」の問題では、いまの既存処理場(第二終末処理場)で間に合うという試算も出されている中で、2000億円近いカネをかけて第一処理場をつくる必要はないのではないか、とか、処理場建設予定地にある「行徳富士」(不法投棄の山)の撤去に多額の県費をつぎこむのは納得できないなどの疑問や意見が、自民党議員も含め、何人もの委員からだされました。
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