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三番瀬をめぐる出来事(2011年)

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《1月》
    ●1月1日
     「ふなばし三番瀬海浜公園」前の砂浜に、初日の出を拝もうと家族連れや若いカップルなど約1000人が集まった。初日を眺めたあとは、「三番瀬を守る会」(田久保晴孝会長)が集いを開催。三番瀬で採れた生ノリの雑煮を参加者に振る舞った。三番瀬の市川側でも、「市川三番瀬を守る会」(秋山胖代表)と合唱団のメンバーが初日をみる集いを開いた。→関連ページ


《2月》
    ●2月5日
     「三番瀬を守る連絡会」(中山敏則代表世話人)が「自然干潟と人工干潟はどう違うか」と題した講演会を開催。講師の関東学院大学経済学部の安田八十五教授(環境政策)は、横浜市の人工砂浜「海の公園」と自然干潟「野島海岸」の生物比較調査の結果に基づき、「人工干潟は自然の干潟にかなわない」「干潟は、人間によってつくることは決してできない」「人工干潟は、自然干潟とは似て非なるものである」と結論づけた。→関連ページ

    ●2月16日
     「三番瀬市民調査の会」(伊藤昌尚代表)は、三番瀬の猫実川河口域を紹介する小冊子『三番瀬・猫実川河口域は“宝の海”』を発行した。
     三番瀬の浦安市側にある猫実川河口域は、かつて「ヘドロの海」と呼ばれたこともある海域。この海域のありのままの姿を知ろうと、調査の会は2003年から調査と観察を始めた。小冊子はこうした活動の約8年間にわたる成果をまとめた。
     小冊子では、動物136種、植物16種など多種多様な生物を確認したと報告。泥の中の酸素量を示す測定結果も示して、「酸素が豊富で生き物がすみやすい環境」と結論づけた。天然カキ礁やアナジャコなどもくわしく紹介している。

    ●2月17日
     2月定例千葉県議会の代表質問で湯浅和子議員(民主党)は、県が進める三番瀬再生事業をとりあげ、「三番瀬は千葉県が誇る干潟・浅瀬である」「何十万年もかけてつくられてきた自然を相手にする事業なので、県民と専門家が十分な時間をかけて調査や実験を行い、慎重のうえにも、より慎重に再生事業を進めていくべきだ」とクギをさした。

    ●2月18日
     2月定例県議会の代表質問で、丸山慎一議員(共産党)も三番瀬再生事業をとりあげ、次のように県の姿勢をただした。
     「(猫実川河口域は)三番瀬の中で最も生物相が豊かである。市民調査の会のみなさんが毎月やっている市民調査などでは動物195種、植物15種が確認され、本当にすばらしい自然が残されている」「人工干潟が造成されれば、泥干潟の生態系は死滅する。県民の不安を払しょくするためにも、人工干潟の造成はやらないと宣言すべきだ」「湾岸地域の東京・千葉断面の交通量が減ってきているいま、はじめに3環状9放射のネットワークありきの発想は止めて、第二湾岸道路の計画は中止すべきだ」。→関連ページ

    ●2月21日
     2月定例県議会の代表質問で、大野博美議員(市民ネット・社民・無所属)は三番瀬再生事業について次のように述べた。
     「事業内容を見ると、実質は砂の投入による人工ビーチ化を推進するものに過ぎない。しかし、猫実川河口域は泥干潟であり、三番瀬の他の底質と異なる。生物相も他と異なり、より豊かな生態系がみられ、陸域からの汚濁負荷の浄化などで大きな役割を果たしている。この泥干潟を人工ビーチ化することは、三番瀬の環境改善、漁場再生どころか、生態系や浄化機能を壊すこととなる」
     大野議員はまた、三番瀬で緊急に求められていることは、人工砂浜造成ではなく、三番瀬の貝類に甚大な被害をもたらしている青潮対策や、大雨時に行徳可動堰が開放されることによる淡水・汚泥・ゴミの一挙流入対策、さらには江戸川からの真水の常時流入をはかることである、と強調した。ところが、これらの対策について三番瀬円卓会議や再生会議が何度も提起したにもかかわらず、県は行徳可動堰を管理する国土交通省関東地方整備局と一度も折衝していないことが明らかになった。→関連ページ


《3月》
    ●3月11日
     午後2時46分頃、東北地方を中心とする東日本で強い地震があり、宮城県北部で震度7を観測した。地震の規模を示すマグニチュード(M)は9.0で、世界観測史上最大級。県内も甚大な被害を受けた。

    ●3月18日
     船橋市潮見町のふなばし三番瀬海浜公園が、東日本大震災による液状化のため、4月15日から2カ月間予定していた潮干狩りの中止を決めた。「公園内の安全確認ができない」というのが理由。


《4月》
    ●4月18日
     地盤工学会の現地調査によると、東京湾岸の液状化の面積は世界最大規模であることが分かった。東京湾岸の液状化面積は約42平方キロメートルで、阪神大震災の4倍以上、東京ドームの約900個分に相当する。


《5月》
    ●5月1日
     県は、本年度から3年間の取り組みを示した三番瀬再生の新事業計画をまとめた。計34事業を「自然環境の再生・保全」「人と自然とがふれあえる」「豊かな漁場」「魅力がわかる広報」の4テーマに分類し、知名度やイメージアップを目指すとしている。

    ●5月13日
     千葉の干潟を守る会や三番瀬を守る会、県自然保護連合など9団体で構成する 「三番瀬を守る連絡会」は、立入禁止が続いている「ふなばし三番瀬海浜公園」と公園前の三番瀬を見学した。海浜公園の施設は東日本大震災による液状化でたいへんな損壊を受けており、2011年度いっぱいは補修が終わらないとの説明を受けた。→関連ページ

    ●5月16日
     市川市は、東京湾最奥部に残る浅瀬・干潟の三番瀬で、東日本大震災の影響で海底の一部が沈下した可能性があると発表した。市内の漁業関係者からの聞き取りで分かった。

    ●5月18日
     「三番瀬市民調査の会」(伊藤昌尚代表)が東日本大震災後はじめてとなる三番瀬・猫実川河口域の市民調査をおこなった。大地震による干潟の沈下が心配されていたが、この日は広大な面積の干潟が現れた。→関連ページ


《7月》
    ●7月22日
     「市川海岸塩浜地区護岸整備委員会」の第34回会合が、船橋市内で開かれた。議論になったのは、東北地方太平洋沖地震(3月11日)によって三番瀬の海底が変動したかどうか、など。→関連ページ


《8月》
    ●8月1日
     三番瀬市民調査の会が定例の三番瀬・猫実川河口域の市民調査をおこない、生き物、塩分、透視度、酸化還元電位、アナジャコ巣穴数、カキ礁などを調べた。→関連ページ

    ●8月4日
     県の三番瀬再生事業を評価する「三番瀬専門家会議」の初会合が船橋市内で開かれた。→関連ページ

  

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