満月のもとで三番瀬を観察
〜お月見探検隊〜
(2012年)9月29日の夜、ふなばし三番瀬海浜公園前の砂浜で「三番瀬お月見探検隊」が開かれました。主催は千葉県野鳥の会。三番瀬の夜の生き物と満月と虫の音を楽しむのが目的です。
◆満月とエンマコオロギの鳴き声
この日は中秋の名月(旧暦8月15日)の前日です。雲が動いていたので、ときどき見事な満月を見ることができました。塩性植物が繁茂している場所では、エンマコオロギの鳴き声が盛んに聞こえました。
満月の夜は普段よりも潮位が高くなるとのことです。じっさいに、満潮時の潮位はすごく高くなりました。もう少しで東側突堤が海面に隠れるような高さでした。
◆青潮が襲来
海の生き物はどうかというと、貝類や魚の死骸が波打ち際にたくさん散らばっていました。大規模な青潮が東京湾で発生し、三番瀬を襲ったからです。貝類ではアサリやシオフキ。魚はアカエイやコチ、ボラ、フグなどです。名前のわからない小魚もたくさん死んでいました。悪臭もひどいものでした。海水はひどく濁っていました。
青潮は23日あたりに東京湾で発生したそうです。青潮は、酸素がほとんど含まれていない海水です。強い北風が吹いて表面の海水が流されたため、海の底にある無酸素の海水が上がってきたとみられています。
◆コマツヨイグサの花
鳥では、100羽のミヤコドリをはじめ、ダイゼン、トウネン、アオサギなどを確認しました。
アシ原でコマツヨイグサがかわいらしい花を咲かせていました。マツヨイグサの仲間は、月見草とか宵待草とも呼ばれています。夕方から早朝にかけて花を咲かせるので、昼間は花を見ることができません。
三番瀬も、昼間と夜では様相がかなり違うことを実感しました。
満月
夜の三番瀬。遠方の明るい建物は、左側が浦安市埋め立て地
のマンション群。中央の丸いものは葛西臨海公園の大観覧車
手前の砂浜では家族がバーベキューを楽しんでいた。
満月のもとで生き物などを観察
コマツヨイグサ。夜に花を咲かす
青潮で死んだフグ
青潮で死んだアカエイ
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