三番瀬の保全・活用で船橋市副市長と話し合い

〜三番瀬を守る会〜




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 船橋市で活動している「三番瀬を守る会」(田久保晴孝会長)は(2014年)2月10日、三番瀬の保全と活用に関する要望書を松戸徹船橋市長に提出しました。提出したあとは、山崎健二副市長と話し合いです。
 船橋市は2013年度、ふなばし三番瀬海浜公園の一部施設について、「公園活用基本・実施設計委託公募型提案競技」(プロポーザルコンペ)を実施しました。競技の結果、受託候補者が決まりました。そこで、海浜公園活用のあり方について要望書を提出したものです。
 要望書では、海浜公園の前面に広がる三番瀬を十分に活かした環境学習の場とするなど、「海浜公園活用方針」に示された基本方針を堅持することを求めています。また、施設の運用は市と市民の協働によることや、専門性をもったボランティアを養成すること、三番瀬のラムサール条約登録に尽力することなども求めています。

 以下は、「守る会」と山崎副市長のやりとりの一部と要望書です。


ふなばし三番瀬海浜公園の活用

◇三番瀬を守る会
     昨年は青潮の影響が弱かったため、三番瀬は現在もアサリがたくさんとれる。このように、何もしなくてもアサリがわくというすばらしい場所だ。また、三番瀬は全国有数の渡り鳥の飛来地となっていて、世界的にみても重要な湿地である。三番瀬は船橋の宝だと思うので、そういう点を活かしたとりくみをやっていただきたい。
◆山崎副市長
     「ふなばし三番瀬海浜公園」は、東日本大震災でかなりのダメージを受けた。施設を再生するにあたっては、大規模な集客施設ではなく、貴重な干潟が残っている三番瀬を活かした環境学習の場としたいと考えている。
     基本的な理念は、要望書に書かれていることと一致する。自然体験と環境学習の場にしたい。また、海や漁業などを紹介できる施設にしたい。さらに、生涯学習にも役立つとか、大勢のリピーターが訪れるような施設をめざしている。
     プロポーザルでいろいろ提案されているが、それをそのままやるということではない。具体的なものは、これから検討することにしている。
◇守る会
     三番瀬の問題や、これからつくる環境学習の場などのあり方などを市民参加で総合的に検討していくようなものがあればいいと思う。これについてはどうか。
◆副市長
     そのへんの問題については、いまはなにも考えていない。白紙の状態だ。


市川市東浜1丁目地先砂浜の管理

◇守る会
     市川市東浜1丁目地先の砂浜は市川市と共同で管理することになっているはずだが、具体的にはどういう話になっているのか。
◆副市長
     共同管理することについては、市川市と確認書を取り交わしている。じっさいの管理をどうするかについては、おそらく、海浜公園を管理している船橋市公園協会に委託することになると思う。護岸の前面は海(公有水面)なので、市が何かしようと思っても何もできない。


三番瀬のラムサール条約登録

◇守る会
     三番瀬のラムサール条約登録に関する市の考え方を教えてほしい。
◆副市長
     ラムサール条約登録に関する松戸徹現市長の考えは、藤代孝七前市長の考えと同じだ。「漁場再生が先」ということだ。
◇守る会
     三番瀬のラムサール条約登録問題について船橋漁協と環境団体の話し合いの場が実現できるよう、船橋市長が音頭をとってほしい。
◆副市長
     相手があることなので、この場では返事できない。


海浜公園東側の空き地

◇守る会
     海浜公園の東側に三角形の空き地がある。佐川急便(株)千葉店の前面の土地だ。企業庁が保有していたので、この土地も公園敷地といっしょに船橋市に譲渡されたと思うが、どうか。
◆副市長
     企業庁から譲渡を受けた土地の中に、その三角形の土地は含まれていない。


「かいひん初日の出号」の運行

◇守る会
     潮干狩りシーズンの土曜・休日は駐車場がすぐに満車になる。臨時駐車場をもっと増やすことはできないのか。
◆副市長
     臨時駐車場をこれ以上増やすことはむずかしい。
◇守る会
     元旦の早朝は毎年、海浜公園前の砂浜に大勢の初日の出客がやってくる。私たち「三番瀬守る会」も毎年、「三番瀬で初日の出を見る会」を開いている。
     海浜公園前は、初日と富士山の両方をみることができる。たくさんの水鳥もみることができる。すばらしい場所だ。今年も500人くらいの見物客でにぎわった。若い人も多い。
     ところが、早朝はバスが走っていないため、車のない人は行けない。2011年の元旦は、京成バスが臨時で「かいひん初日の出号」をだしてくれた。ところが、その後は臨時バスがでなくなった。
     なぜ、京成バスは臨時バスの運行をやめたのか。船橋市の観光スポットにもなるので、市として、臨時バスの運行を働きかけてほしい。
◆副市長
     初日や富士山がきれいにみえるというのは船橋の売りになる。
     臨時バスの運行をやめた理由は京成バスに聞いてみる。臨時バスの運行については、市として検討したい。初日のときだけでなく、三番瀬を売り出すために公共交通機関をどうするのかも検討したい。


「三番瀬は日本有数の飛来地」の周知

◇守る会
     三番瀬は日本有数の飛来地ということを一般の人は知らない。だから、海浜公園前の砂浜や干潟に犬を連れて来たり、ラジコンを飛ばしたりする人がいる。そういう人が来ると、鳥が追っ払われる。市で予算を確保し、三番瀬は日本有数の水鳥の飛来地であることを掲示するなど、周知をはかってほしい。
◆副市長
     貴重な三番瀬を後世に残すというのが我々の使命だと思っているので、広報や発信につとめたい。



山崎健二副市長(右から2人目)に要望書を手渡す三番瀬を守る会のメンバー=船橋市役所で




山崎健二副市長(右端)と話し合い








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