人工干潟とラムサール条約登録に意見が集中

〜県主催「三番瀬ミーティング」(2014年1月)〜




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 (2014年)1月18日、「三番瀬ミーティング」が市川市行徳公民館で開かれました。これは、三番瀬再生事業について地元住民、漁業関係者、環境保護団体などから広く意見を聴くことを目的に、千葉県が開いているものです。2013年度は9月14日につづいて2回目の開催です。

 今回は、県が意見募集(パブリックコメント)を実施中の「三番瀬再生計画(第3次事業計画)」(案)に意見が集中しました。
 「第3次事業計画(案)」の重点は三番瀬海域の人工干潟化です。「干潟的環境の形成」という名で浦安寄りの海域を人工干潟にし、造成のさいに第二東京湾岸道路を通すというのが県のネライです。ただし、第二湾岸道路が本当の目的であることはひた隠しにしています。
 三番瀬の埋め立て計画は、反対運動の高まりにより2001年9月に中止になりました。しかし、県は第二湾岸道路を三番瀬に通すことをあきらめていません。そのため、第二湾岸道路を通すための前提となる人工干潟造成をめぐり、三番瀬保全団体と県の攻防がその後もずっと続いています。

 また、ラムサール条約登録も大きな課題です。条約登録の前提となる国指定鳥獣保護区の特別保護地区に指定されると、人工干潟造成や第二湾岸道路建設は困難となります。そこで県は、関係者(漁協)の合意が得られていないことを口実にし、条約登録をサボりつづけているのです。

 今回のミーティングでは、「干潟的環境の形成」(人工干潟造成)や、遅々として進まないラムサール条約登録について意見が相次ぎました。こんな意見です。  「人工干潟造成(人工改変)は二重の自然破壊だ。一つは、三番瀬の生態系を壊すということである。もうひとつは、大量の土砂を使うため、土砂調達先の自然や景観を壊す。横浜市の人工海浜『海の公園』の造成では、富津市にあった浅間山(せんげんやま)の土砂が使われた。浅間山はそっくりなくなってしまった。そんなことはもうやめてほしい」

 「第3次事業計画案では、三番瀬のラムサール条約登録について、関係者の合意のもとでラムサール条約への登録を促進すると記載してある。だが、この10年間、関係者の合意はまったく進んでいない。何が障害になっているのか。その障害をどう解決するのか。それらを具体的に明記してほしい」

 「漁協は“漁場再生が先”と主張しているそうだが、ラムサール条約登録と漁場再生は矛盾しない。そういうことをきちんと漁協に説明すべきだ」

 「県は、ラムサール条約登録促進について予算をつけていない。予算をつけて講演会を開くとか、キャンペーンをおこなうなどをしてほしい」



千葉県主催の三番瀬ミーティング=2014年1月18日、市川市行徳公民館








白紙撤回された101ha埋め立て計画の主目的は第二湾岸道路だった





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