ラムサール条約登録などで県と話し合い
〜三番瀬を守る署名ネットワーク〜
三番瀬のラムサール条約登録を求める署名などを進めている「三番瀬を守る署名ネットワーク」は(2014年)7月11日、第3次三番瀬再生事業計画やラムサール登録などの問題で県と話し合いました。
出席者は、署名ネットが田久保晴孝代表など9人。県側は入江信明三番瀬担当課長や環境政策課三番瀬再生推進班、自然保護課、漁業資源課の担当者など7人です。
以下は、やりとりの要旨です。
第3次三番瀬再生事業計画の進め方とその後
◇署名ネット
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第3次三番瀬再生事業計画(平成26〜28年度)の進め方に聞きたい。また、第3次が終了したあとはどうする考えなのか。専門家会議や三番瀬ミーティング会議はどうするのか。
- 第3次は従来と同じような進め方になる。
- これまで三番瀬関連事業を総合的に進めてきたが、費用面などで現実的でないものも多かった。第3次事業計画を進める中で事業を整理したい。再生事業をやめるということではない。
- 第3次事業終了後にどのような体制になるかは、現段階では返事できない。
ラムサール条約登録
◇署名ネット
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三番瀬のラムサール条約登録が進まないのはなぜか。漁場再生とラムサール登録は矛盾しないはずだ。漁業者を強く説得してほしい。
- 三番瀬をラムサール条約に登録するためには関係者の合意を得ることが必要である。関係者みんながいっしょになって進めることが必要だ。県が強引に登録を進めることはできない。合意を得るために、今後も努力したい。
- 漁業者(漁協)との意見交換では、漁業者から「漁場再生を優先してほしい」という意見が強く出されている。「三番瀬は漁獲量が減っている。いちばん問題なのは青潮だ」という意見もある。
- みなさんも、三番瀬ミーティングにおいて漁業者などと率直に意見を交換してほしい。
市川市塩浜2丁目地先の人工干潟造成
◇署名ネット
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県は市川市塩浜2丁目地先(三番瀬海域)で人工干潟の造成を検討している。これについて聞きたい。
- 市川市から人工干潟造成の要望が出されている。市民が海にふれあえるようにするということだ。
- 過去の埋め立てや東日本大震災により、三番瀬は干潟が減少している。今の状況では、自然のメカニズムで干潟が回復するとは思えない。三番瀬の環境の多様化を図るためにも、干潟を人為的に形成することが必要と考える。専門家の意見を聞きながら検討したい。
「愛知目標」(愛知ターゲット)
◇署名ネット
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第10回生物多様性条約締約国会議(2010年、名古屋)において、生物多様性を保全するための「愛知目標」(愛知ターゲット)が決議された。その中で、2020年までに各海域において海洋保護区を10%設定することが掲げられた。どのように対応しているのか。
- 県として何をすればいいのか、よくわからない。
- 海洋保護区の10%設定について、県は情報をもっていない。国の対応策もわからない。現段階では、県としてどうこうできる問題ではない。
市川漁港の整備
◇署名ネット
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市川漁港の整備について、どう対応しているのか。
- 市川漁港整備の事業主体は市川市である。具体的な整備計画について、現段階では県は承知していない。
- これから予算要求をすると聞いている。
三番瀬を守る署名ネットワークがラムサール条約登録などで県と話し合い
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