「“三番瀬が最優先”は変わらない」

〜新湾岸道路で7団体が船橋市3部長と懇談〜



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 新湾岸道路の建設計画が本格的に動きだした。国土交通省は(2024年)8月2日、概略ルートなどの検討過程で助言や検証をする有識者委員会を設立した。こうしたなかで「三番瀬を守る連絡会」や「三番瀬を守る会」など7団体は7月4日、新湾岸道路について船橋市の3部長(都市計画部長、道路部長、環境部長)と懇談した。

 第二東京湾岸道路は東京都大田区と千葉県市原市を結ぶ国策の道路である。三番瀬を通ることになっている。そのため、三番瀬保全団体はこの道路の建設を1993年から31年間も食い止めている。だが国土交通省と千葉県はあきらめない。

 県と関係6市(船橋市を含む)は2023年5月、新湾岸道路整備促進期成同盟会の設立総会を開いた。新湾岸道路のおおまかなルートは外環道高谷JCT周辺(市川市)−蘇我IC周辺(千葉市)−市原IC周辺(市原市)だ。三番瀬の東側である。国交省は新湾岸道路を、東京都と市原市を結ぶ第二湾岸道路の第一段階と位置づけている。

 翌6月は、新湾岸道路の計画具体化に向けた検討を進めるため「新湾岸道路検討会準備会」を設立した。
 準備会は今年3月に第2回会合を開き、新湾岸道路計画を具体化するためのプロセスなどを確認した。計画の具体化にあたっては計画段階評価を適用することになっている。

 千葉県内の公共事業で計画段階評価を適用するのは新湾岸道路が初めてである。ルートや構造を検討する際は、複数の案を地域住民や沿線事業者、環境団体などに提示し、関係者との丁寧な合意形成を図るとしている。複数案は今後、有識者委員会の助言などを得て検討する。

 船橋市は、期成同盟会や有識者委員会事務局に加わっている。船橋市3部長との懇談で7団体はこう要請した。「ルートや構造などを検討する際は、三番瀬の環境や水鳥の飛行に影響がでないようにしてほしい」。

 部長は次のように答えた。
    「市長は、三番瀬は次の世代に残さなければならない大事なものなので三番瀬を最優先に考えている、と市議会で表明した。その方針は今も変わりがない。新湾岸道路の基本方針では、県が策定した三番瀬再生計画との整合性を図ることが盛り込まれている。ルートや構造などを検討する際はこのことを絶対に忘れてはならない、ということをしつこく言うことが大事だと考えている」
 7団体は、今後も船橋市などと話し合いを続けることにしている。


新湾岸道路のイメージ









船橋市の3部長と懇談する三番瀬7団体のメンバー。
部長は(右側前列の手前から)道路部長、都市計画部長、環境部長=7月4日、船橋市役所






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