〜生き物の多さを証明〜
「三番瀬市民調査の会」は(2008年)9月14日、今年最後の市民調査をおこないました。
この調査は、三番瀬の猫実川河口域(市川川海域の一部)が人工干潟造成(=埋め立て)の危機に瀕していることから、三番瀬保護団体のメンバーが「三番瀬市民調査の会」を設立し、2002年から定期的に実施しているものです。
◆魚類の大切な産卵場や成育場
この海域には約30ヘクタールの泥質干潟が広がっています。約5000平方メートルの貴重な天然カキ礁も存在します。しかし、大潮の干潮時しか干出しません。10月から2月までは干出が夜間になるため、調査は9月までしかできないのです。
この海域は、生き物がたいへん豊富です。県の生物調査では、動物195種、植物15種が確認されています。そのなかには、県レッドデータブックに掲載されている希少種も、ウネナシトマヤガイ、エドハゼ、ヤマトオサガニなど11種が含まれています。市民調査でも、145種の動植物(鳥を除く)を確認しています。
猫実川河口域はまた、魚類の大切な産卵場や成育場ともなっています。まさに、ここは三番瀬の中でもっとも生物の多い海域であり、東京湾漁業にとっても大切な“いのちのゆりかご”となっているのです。
◆ハゼ釣り船が数十隻
ところで、そんな猫実川河口域に遊漁船(ボート)が数十隻もやってきて、たくさんの人がハゼを釣っていました。
また、猫実川河口域に面する市川塩浜3丁目の護岸でもたくさんの人が家族連れでハゼを釣っていて、猫実川河口はたいへんにぎわっていました。
これは、猫実川河口域の生き物の多さを示すひとつの実例だと思います。
ちなみに、この海域は漁業権が設定されていない区域です。
沖の方から撮影
市川塩浜3丁目護岸から撮影
市川塩浜3丁目護岸から撮影
家族連れの釣り客で賑わう市川塩浜3丁目護岸
猫実川の下流部も大勢の釣り客が
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