46種の生物を確認

〜2010年3月三番瀬(猫実川河口域)市民調査〜



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 「三番瀬市民調査の会」は(2010年)3月19日、2010年最初の市民調査をおこないました。
 この調査は、三番瀬の市川側にある猫実川(ねこざねがわ)河口域が人工改変(人工干潟造成)の危機に瀕していることから、保全運動の一環としておこなっています。
 この海域で昼間に干潟が現れるのは、3月〜9月の干潮時だけです。それも、護岸沿いが深くなっているので、ボートを使わなければ干潟に渡ることができません。


◆たくさんの卵を抱えたアナジャコを採取

 今回は、生き物、塩分、透視度、付着生物、カキ礁などの調査をおこないました。特徴は次のとおりです。
  • カキ礁の周りではオゴノリの多さが目立ちました。カキ礁の一部にも付着していました。初めて見る光景です。オゴノリにはワレカラが無数に付着し、活発に動いていました。

  • カイメンも目立ちました。

  • 採取したアナジャコの中に、腹部にたくさんの卵を抱えた雌が1匹いました。卵を抱えたアナジャコを採取したのは初めてです。また、フクロムシの一種が寄生しているアナジャコも採取しました。これも初めてです。

  • カキ礁周辺の泥干潟のうち、浦安護岸側は砂質化傾向が進んでいるようです。また、カキ礁周辺で堆積が進んでいるのもみてとれました。

  • ツバサゴカイが2個体接近して生息しているのも初めて見ました。

  • カキ礁周辺の干潟をスコップで掘ると、1回で5個体くらいのアサリがとれました。また、アサリ、ヒメシラトリガイ、オキシジミ、シオフキガイは鮮やかな色をしていて、生きのよさを感じました。

  • 今回はじめて確認した生物は、イワムシ(ゴカイの仲間)とイシワケイソギンチャクです。



◆46種を確認

 今回確認した生物は次の46種です。


◎カイメンの仲間
 ナミイソカイメン
◎クラゲの仲間
 アカクラゲ
◎イソギンチャクの仲間
 イシワケイソギンチャク、タテジマイソギンチャク
◎ゴカイの仲間
 イトゴカイの一種、イワムシ、ゴカイの一種、ツバサゴカイ、
 カンザシゴカイ、ウロコムシの一種
◎二枚貝の仲間
 アサリ、ウネナシトマヤガイ、オキシジミ、ヒメシラトリガイ、
 シオフキガイ、マガキ、ムラサキイガイ、サビシラトリ
◎巻き貝の仲間
 アラムシロガイ、イボニシ
◎ウミウシの仲間
 ブドウガイ
◎ヒザラガイの仲間
 ヒメケハダヒザラガイ
◎カニの仲間
 タカノケフサイソガニ、マメコブシガニ
◎フジツボの仲間
 シロスジフジツボ
◎アナジャコの仲間
 アナジャコ
◎アミの仲間
 アミの一種
◎ワレカラの仲間
 ワレカラの一種
◎エビの仲間
 ユビナガスジエビ、ヨコエビの一種
◎ヤドカリの仲間
 ユビナガホンヤドカリ
◎その他の節足動物
 イソコツブムシ
◎ホヤの仲間
 シロボヤ
◎魚
 ハゼの一種、ボラ
◎海藻・海草
 アオサの一種、オゴノリ
◎鳥
 オオセグロカモメ、オオバン、カンムリカイツブリ、
 セグロカモメ、ダイサギ、ハシボソガラス、
 ハジロカイツブリ、ミサゴ、ユリカモメ







習字の筆でアナジャコを釣る





腹部にたくさんの卵を抱えたアナジャコ





アカクラゲ





ワレカラ





サビシラトリ






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