ラムサール条約COP11へ向けて

〜日本湿地ネットワークが敦賀市でシンポ〜



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 「日本の湿地を守ろう〜ラムサール条約COP11へ向けて〜」と題したシンポジウムが(2012年)4月21日、福井県敦賀市の男女共同参画センターで開かれました。主催は日本湿地ネットワーク(JAWAN)。参加者は70人です。三番瀬保全団体のメンバーも7人が参加しました。

 敦賀市にある中池見湿地はラムサール条約の登録候補地です。河瀬一治敦賀市長があいさつし、同湿地が5月10日に国内最終候補地に選ばれる予定であることを明らかにしました。

 中池見湿地の面積は約25haです。13万年分の貴重な泥炭層が地下に約40mあるほか、3000種を超える動植物が生息しています。条約登録は今年7月にルーマニアで開かれる第11回締約国会議(COP11)で正式に決まります。河瀬市長は「湿地を永遠に後世へ引き継げるよう努める」と述べました。

 シンポジウムでは、NPOウエットランド中池見の笹木智恵子理事長が「中池見湿地の現況と展望」と題して報告しました。「ラムサール条約では『ワイズユース』(賢い利用)が求められている。これからどのように中池見湿地とかかわっていくのかを考えなければならない」と訴えました。

 このあと、元環境省野生生物課長の名執(なとり)芳博氏が「ラムサール条約の登録湿地とは何か〜その意義と活用をめざして〜」、京都大学大学院地球環境学堂の加藤真教授が「生命は細部に宿りたまう〜水辺の小さき生物たち〜」、釧路公立大学環境地理学の小林聡史教授が「ラムサール条約ルーマニア会議に向けて〜」と題して講演しました。名執氏は「国際的に重要な湿地として公に認定されることが条約登録の意義。世界で2000カ所が登録されており、このネットワークに加わることで、活用方法などの情報交換を行うことができる」と話しました。

 講演のあとは各地の報告です。福岡・和白干潟、東京湾三番瀬、吉野川河口干潟、滋賀山門水源の森の現状や課題について、それぞれの保全団体のメンバーが報告しました。三番瀬は「千葉の干潟を守る会」の牛野くみ子さんが報告しました。

 翌22日は現地見学です。中池見湿地や敦賀湾の海岸、敦賀原発などを見学しました。




「日本の湿地を守ろう〜ラムサール条約COP11へ向けて〜」と題したシンポジウム




ラムサール条約に登録されることになった中池見湿地



中池見湿地



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