次回締約国会議でラムサール条約登録地に

〜三番瀬を守る署名ネットワークが県に要請〜



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 「三番瀬を守る署名ネットワーク」(田久保晴孝代表)は(2012年)10月12日、三番瀬のラムサール条約登録を求める要請書を県に提出しました。要請書では、次回(2015年)のラムサール条約締約国会議(COP12)で三番瀬の登録が実現することを求めています。

 提出後、県の自然保護課長や環境政策課三番瀬再生推進室長などと話し合いました。
 県は、「次回(2015年)ラムサール条約締約国会議(COP12)での登録をめざし、関係者の合意形成や意見調整を進める」と話しました。ところが、今年度は関係者(漁協など)といちども話し合いをしていないとのことです。
 「漁協などといつ話し合うのか」「年内とか今年度中に話し合う予定はあるのか」と質問しても、明快に答えません。「そんな状態で2015年の登録にまにあうのか」とただすと、「合意形成に努める」と答えるだけでした。署名ネットは、「年度内に開催予定の次回の三番瀬ミーティングまでに関係者と話し合ってほしい」と要請しました。

 県によれば、市川市や市川2漁協(市川市行徳・南行徳漁協)は、ラムサール条約登録について「時期尚早」と言っているとのことです。その理由は、「漁場改善が先」「以前(埋め立て前)のような豊かな環境に戻すことが先」です。これに対し、署名ネットはこう述べました。
     「市川市や2漁協は、ラムサール条約登録地になると自然環境や漁場が悪くなる、と主張しているようにみえる。しかし、条約の目的や登録地の実態からみて、そんな主張が間違っていることは県も十分承知のはずだ。なぜ2漁協などを説得できないのか」

     「三番瀬は約3分の2が埋め立てられた。沿岸地域の都市化や開発も進み、ものすごい量の汚濁物質が流入している。そんな状況で昔のような豊かな環境に戻せるはずがない。これは子どもでもわかることだ。昔のような豊かな環境に戻せたらうんぬんというのは、イチャモンにしかみえない。しかも、早期のラムサール条約登録に反対しているのは、埋め立てを推進したり、埋め立てに賛成したりしてきた団体ばかりだ」

 これらにたいし、県はあいまいな答弁に終始しました。


 以下は、要請書の内容です。



要 請 書



2012年10月12日

 千葉県知事 森田健作 様

三番瀬を守る署名ネット
代表 田久保晴孝


東京湾・三番瀬のラムサール条約登録の件

 日頃は県政にご精励のこと、ご苦労様です。
 さて、今年7月のルーマニアにおける第11回ラムサール条約締約国会議(COP11)において、日本の新規登録地9カ所に今回も東京湾・三番瀬は残念ながら含まれませんでした。
 我々は1996年に発足し、自然豊かで全国有数の野鳥飛来地で江戸時代以来の漁業も営まれている東京湾最奥部の三番瀬(1800ヘクタール)の保全と再生に関わっている、会員総数約500を有する団体及び個人の環境団体です。
 三番瀬のラムサール登録につきましては、2004年以来2012年まで、登録賛同・推進の市民の声を、署名運動により14万以上の署名を集め、千葉県知事に今年3月提出し、関連の4市長(市川、船橋、浦安、習志野)にも報告してまいりました。
 今回の残念な結果を踏まえ、次の2015年のウルグアイにおける第12回ラムサール条約締約国会議(COP12)で登録を実現するべく、早速7月28日、市川市においてCOP11出席後間もない釧路公立大学教授・小林聡史氏(元ラムサール条約事務局、アジア・オセアニア地域担当官)を講師に迎え「ラムサール条約と三番瀬」なる講演会を開催いたしました。この講演会において別添のような「声明」を採択いたしましたので、茲許(ここもと)「声明」と合わせ、「講演会予講集」をお届けいたします。
 今後とも、三番瀬のラムサール条約登録につき、格別のご指導・ご助力をお願い申し上げます。
以上


    添付
     ・東京湾・三番瀬ラムサール条約登録に関する「声明」
     ・講演会予稿集「ラムサール登録と三番瀬」




中岡靖三番瀬担当部長(右)に要望書を手渡す
三番瀬を守る署名ネットワークの織内勲事務局長



自然保護課長や環境政策課三番瀬再生推進室長などと話し合い




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