希少種の多さにびっくり
〜三番瀬・猫実川河口域の市民調査(2013年6月)〜
三番瀬市民調査の会は(2013年)6月23日、定例の猫実川(ねこざねがわ)河口域市民調査をおこないました。
三番瀬の浦安寄りに位置するこの海域は、第二湾岸道路建設や人工干潟造成の危機にさらされています。そのため、三番瀬保全団体は「三番瀬市民調査の会」を結成し、2003年からこの海域の調査をつづけています。
調査の結果、猫実川河口域は生物相がたいへん豊かな海域であることがわかりました。5000平方メートルの天然カキ礁が存在することやアナジャコが無数に生息することも、市民調査ではじめてわかりました。
大学生の参加は21人に
この日の参加者は23人です。そのうち初参加者は9人でした。
今年の市民調査の特徴は初参加者が多いことです。とくに法政大学の学生です。3月から交替で市民調査に参加しています。法大生の参加者は今回で21人になりました。
干潮時の潮位予測値は、午前10時45分にマイナス2cmでした。ところが干潟は干出しませんでした。GPSで調べたところ、じっさいの潮位はプラスでした。
潮があと数センチが引けば、広い干潟が現れるという状態でした。
この日も、カキ礁やカキ礁周辺のあちこちで絶滅危惧種や希少種を数多く発見しました。ウネナシトマヤガイ、オキシジミ、アカニシ、ウミゴマツボ(エドガワミズゴマツボ)などです。56種の生き物を確認しました。
「絶滅危惧種や希少種がたくさんいるのを知り、びっくりした」
大学生は、全員が干潟に足を踏み入れるのは初めてです。
調査終了後の報告会では、初参加者からこんな感想がだされました。
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「東京湾は汚れていて生き物が少ないと思っていたが、違っていた。いろいろな種類の生き物がたくさんいた」
「絶滅危惧種や希少種がたくさんいるのを知り、びっくりした」
「サンゴ礁は見たことがあるが、カキ礁は初めてみた。カキ礁の中にカニがたくさんいるのを見て、驚いた」
「名前をはじめて聞く生き物がすごく多かった。こんなところが開発の危機にさらされていると聞き、イカンと思った」
「船橋側の調査(4月)に参加したさい、猫実川河口域と船橋側は様相がかなり違うと教えられた。そのとおりだった。生き生きとした天然カキ礁をみて、元気をもらった」
カキ礁の中にいる生き物を調査
アナジャコ採取に挑戦する大学生
記念撮影
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