「私たちががんばります!」

〜三番瀬・猫実川河口域の市民調査(2013年3月)〜



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 「三番瀬市民調査の会」(伊藤昌尚代表)は3月30日、2013年最初の市民調査をおこないました。
 干潮の潮高(予測値)は午後0時49分にプラス8cmです。干潟は干出しませんでした。北東の風が吹いていて寒く感じました。

 特徴をいくつかあげます。
  • カキ礁の周辺にアカクラゲが何匹もいました。初めて見る光景でした。
  • タテジマイソギンチャクはいつもよりかなり少なめでした。
  • 赤潮の影響で海水がかなり濁っていました。透視度をボートの停泊地で測ったところ38cmでした。
  • 寒かったので、いつもより早めに調査を切りあげました。それでも54種の生き物を確認しました。

 はじめて参加した大学生と高田教授はこんな感想を述べてくれました。
     「寒かったが、貴重な体験になった」(大学生)
     「干潟に足を踏みいれたのは初めてだった。生き物をたくさん見ることができてよかった」(大学生)
     「生き物や猫実川河口域をめぐる動きなど、いろいろなことを親切に教えてもらった。いちばん楽しんだのは私だったかも知れない」(教授)


第二湾岸道路が見直されないかぎり、猫実川河口域の危機は続く

 大学生のHさんはこんな質問をしました。
     「猫実川河口域を埋め立てるとか人工干潟にするという話はいつから続いているのですか?」
     「県はなぜ、猫実川河口域に第二湾岸道路を通すことをあきらめないのですか?」
 こう答えました。
     「猫実川河口域の埋め立てや人工干潟化は、1993年に県が三番瀬埋め立て計画を発表したときから続いている。埋め立て計画の主な目的は三番瀬に第二東京湾岸道路を通すことだった」
     「反対運動と県民世論の高まりにより、埋め立て計画は2001年9月に白紙撤回された。しかし、第二湾岸道路は、首都圏自動車専用道路ネットワーク『3環状9放射』の一翼を担う重要な道路と位置づけられている。浦安、船橋、習志野、千葉の埋め立て地には8車線の道路用地が確保されていて、三番瀬で中ぶらりんになっている。浦安市に確保されている道路用地は猫実川河口域の手前で行き止まりになっている。だから、猫実川河口域だけはなんとしてでも道路を通したいというのが県の意向だ。そのため、『三番瀬再生』や『干潟的環境形成』の名で人工干潟をつくろうとしている。人工干潟を造成する際に沈埋方式(ボックスカルバート方式)で道路を埋め込むというものだ。だから、この道路構想が見直されないかぎり、猫実川河口域の危機は続く。県は私たちがくたばるのを待っているようにも見える」
 そうしたらHさんはこう言いました。
     「ひどい話ですね。みなさんが動けなくなったら、私たちががんばります!」
 たのもしく感じました。








カキ礁の周りで生き物を調査



採取した生き物を確認



シロメバルの稚魚





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