干潟や浅瀬の大切さを実感
〜三番瀬市民調査(2015年4月)〜
三番瀬市民調査の会は2015年2回目の調査を4月19日におこないました。
法政大生も5人が参加してくれました。
泥干潟が干出
昼間は暑くなるという予報でしたが、じっさいは曇りでした。まあまあの調査日和でした。
干潮の潮位は11時20分にマイナス8cm(予測値はプラス4cm)です。大きなカキ礁の北西部で泥干潟が広く干出しました。
アナジャコをゲット
アナジャコの巣穴はかつてよりもかなり少なくなっています。東日本大震災のときの地盤沈下と関係あるのではないかという見方もあります。
市民調査の会の伊藤昌尚代表が筆を使ってアナジャコを1匹ゲットしました。比較的大きなアナジャコです。腹部に卵のような袋をかかえていました。
アメフラシを4匹確認
大きなアメフラシ(ウミウシの仲間)を4匹発見しました。アメフラシを発見したのは久しぶりです。この日のいちばんの目玉でした。
また、プレジャーボートの船長さんがアカニシやホンビノスガイなどを採ってくれました。アカニシはかなり大きなものです。市民調査でこれまで確認した中で最大です。
干潟や浅瀬の大切さを実感
法政大生は5人とも初参加です。調査後の報告会でこんな感想を寄せてくれました。
-
「これまで長野県に住んでいたので、海には縁がなかった。きょうは貴重な体験となった」
「小さいときに谷津干潟に連れていってもらったが、記憶はほとんど残っていない。きょうはアカエイやアメフラシなど海の野生動物をたくさん見ることができて感動した」
「三番瀬にはじめて踏み入れ、干潟や浅瀬の大切さを実感した」
「猫実川河口域のカキ礁を通る高速道路(第二東京湾岸道路)の構想も教えてもらった。なんとかならないのか、と思う」
「干潟に踏み入れたのははじめてだった。いろいろな生き物をみたり、泥干潟に足がはまったりと、とても楽しかった。めったにみられないとされるアメフラシもいた。アメフラシは可愛かった」
51種類の生き物を確認
この日確認した生き物は51種類です。
◎イソギンチャク
-
イシワケイソギンチャク、タテジマイソギンチャク
-
アサリ、ウネナシトマヤガイ、オキシジミ、サルボウ、シオフキガイ、ソトオリガイ、ホンビノスガイ、マガキ、ムラサキイガイ
-
アカニシ、アラムシロガイ、イボニシ、ウミゴマツボ
-
アメフラシ、キセワタ
-
イシガニ、タカノケフサイソガニ
-
シロスジフジツボ、タテジマフジツボ
-
ナミイソカイメン、ミズクラゲ、アナジャコ、ゴカイの一種、エゾカサネカン ザシ、ヒメケハダヒザラガイ、ワレカラの一種、ユビナガスジエビ、ヨコエビの一種、ユビナガホンヤドカリ、シロボヤ
-
ハゼの一種、ヒモハゼ、ミミズハゼ、ギンポ、チチブ、アカエイ、ボラ
-
オゴノリ
-
カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、カワウ、カルガモ、スズガモ(2万羽)、オオバン、チュウシャクシギ、コアジサシ、セグロカモメ、ユリカモメ、ムクドリ、ハシボソガラス
めずらしいアメフラシを発見
大きなアカニシ
筆を使ってアナジャコ採取に挑戦
卵のようなものを抱えたアナジャコ
調査の合間に記念撮影
★関連ページ
- 生き物の多さに感激〜三番瀬市民調査(2015/6/6)
- 65種類の生き物を確認〜三番瀬市民調査(2015/5/17)
- カキ礁の豊かな生態系を実感〜三番瀬市民調査(2014/7/13)
- チチブの産卵に感激〜三番瀬市民調査(2014/6/15)
- 猫実川河口域の貴重さを実感〜三番瀬市民調査(2014/5/17)
- アナジャコを1回目でゲット〜2014年最初の三番瀬市民調査(2014/4/29)
- マダラウミウシも発見〜猫実川河口域の市民調査(2013/7/22)
- 希少種の多さにびっくり〜猫実川河口域の市民調査(2013/6/23)
- 生き物たくさん 貴重さ実感〜猫実川河口域の市民調査(2013/5/26)
- すっかり回復したカキ礁〜猫実川河口域の市民調査(2012/7/4)
- “生き物の宝庫”を実感〜猫実川河口域の市民調査(2012/6/4)
- ボラがボートに飛び込んできた〜猫実川河口域の市民調査(2012/5/8)
- ツバサゴカイを100個体確認〜猫実川河口域の市民調査(2012/4/8)
- 60種の生き物を確認〜猫実川河口域の市民調査(2011/8/1)
- ギマ、エドハゼ、ウミウシ、スズキも…〜三番瀬・猫実川河口域の市民調査(2011/7/2)
- 広大な干潟が現れた〜大震災後、初の三番瀬市民調査
- 大地震で三番瀬が海底変動<〜猫実川河口域を観察(2011/4/20)
- 2時間で36種の生き物を確認<〜市民調査(2010/8/9)
- “命あふれる泥干潟”を実感〜市民調査(2010/5/15)
- 45種の生物を確認〜市民調査(2010/3/19)
- 三番瀬・猫実川河口域は“命はぐくむ海のゆりかご”〜2008年市民調査報告会(2008/12/6)
- “生きている干潟”を実感〜市民調査で生物54種を確認(2008/7/5)
- 50種の生物を確認〜市民調査(2008/6/7)
- 希少種も次々確認〜三番瀬猫実川河口干潟見学会(2008/6/5)
- 船橋側のカキ礁を調査〜猫実川河口域のカキ礁と様相が違う(2007/3/24)
- 三番瀬・猫実川河口域の豊かな生態系をデータで示す〜市民調査報告会(2008/2/9)
- 三番瀬の生物多様性を支える猫実川河口域の泥質干潟〜市民調査報告(2007/12/8)
- カキ礁の多様な機能などを学ぶ〜日米カキ礁シンポジウム(2007/4/8)
- アメフラシの多さにびっくり〜市民調査(2007/3/21)
- “生命が息づく浅海域”を実感〜市民調査(2006/9/9)
- 68種類の動植物を確認〜三番瀬・猫実川河口域の市民調査(2006/7/9)
- 世界に誇れる三番瀬のカキ礁を守ろう〜米国・チェサピーク湾からの報告(2006/7/8)
- 猫実川河口域は生き物でにぎやか〜市民調査(2006/3/4)
- たくさんの生き物に接し、子どもたちは大喜び〜カキ礁親子観察会(2005/8/20)
- 絶滅危ぐ種のカシラサギなどを確認〜市民調査とクリーン作戦(2005/7/23)
- 猫実川河口域は生物相がたいへん豊か〜市民調査(2005/6/25)
- カキの自然史とカキ礁の豊かな生態系を学ぶ〜三番瀬のカキ礁講演会(2005/6/18)
- 猫実川河口域で多種多様な生き物を確認〜三番瀬市民調査(2005/5/8)
- 三番瀬のカキ礁は貴重な“生物共同体”〜三番瀬市民調査(2005/4/10)
- 三番瀬・猫実川河口域は“豊かな海”〜三番瀬市民調査の会が報告会(2004/11/28)
- 三番瀬・猫実川河口域の豊かな自然に驚き〜観察会と市民調査(2004/7/3)
- 三番瀬・猫実川河口域は生き物が豊富〜三番瀬市民調査(2004/5/8)
- 広大な干潟が現れ、たくさんの生き物を発見〜三番瀬市民調査(2003/7/13)
- 猫実川河口域は立派な砂泥質〜三番瀬市民調査(2003/6/14)
- 猫実川河口域の浄化能力は高い〜三番瀬市民調査(2003/5/17)
- 生物相は豊かで、水もきれい〜市民が2回目の三番瀬(猫実川河口域)調査(2002/4/28)
- 「三番瀬・猫実川河口域は死んでない」〜市民による三番瀬調査(2002/3/2)
- 猫実川河口域の豊かな自然を観察(2001/6/24)
このページの頭に戻ります
「ニュース」のページに戻ります
「市民調査」のページにもどります
トップページ | 概 要 | ニュース | 主張・報告 | 行政訴訟 | 資 料 |
干潟を守る会 | 房総の自然と環境 | リンク集 |